クープナイフの扱い方

クープナイフの扱い方について解説

クープナイフの扱いは慣れるまでなかなか苦労する工程の一つです。

 

しかし、ちょっとしたコツをつかむと意外なほど扱い安くなります。

 

ここでは、筆者が考えるコツをご紹介していきます。

 

2通りの持ち方

まず、持ち方について確認してみましょう。

 

クープナイフの持ち方は大きくわけて2通りあります。

 

一つは、フランスパンなどは、刃が底面とほぼ並行に構える方法。

 

もう一つは、その他の飾り切りなどの場合は底面に対し垂直に構える方法です。

 

底面に対して垂直な持ち方

 

底面に対して垂直に持つ方法は、飾り切り用の持ち方で
フランスパンのようなクープを立てたりしなくてよい場合に用いられる方法です。

 

この持ち方はカッターをイメージすれば良いでしょう。

 

コツとしては、支点と力点と作用点をしっかり意識することです。

 

作用点は刃先です。

 

力点はグリップしている手です。

 

支点は人差し指と中指になります。

 

支点でしっかりクープナイフをつまんでおきます。

 

グリップは力点となり、クープの深さや生地の状態を感じ取りながら力の調整を
行うとよいでしょう。

 

底面に対して平行な持ち方

 

この持ち方はフランスパンのクープに用いる持ち方となります。

 

こちらもしっかり支点、力点、作用点を意識しましょう。

 

作用点は刃先です。

 

支点は親指と中指を使いしっかりつまみます。

 

力点は中指や薬指の先を使います。

 

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刃のどこで切るか

次に刃のどの部分で切るかも大事になってきます。

 

基本は刃先を使って切ります。
概ね刃先から2mm程度までパン生地に入っている状態で
切り進めます。

 

しかし、生地の状態によっては刃が入りにくい場合があります。
このようなときは、刃先をあまり立てずに薄くそぐように”きっかけ”を作ってあげます。
きっかけとは、刃先を差し込むための穴のようなものと考えればよいでしょう。

 

きっかけを開けるために、刃を滑らせます。

 

切りにくいものを切ろうとするとき、刃物を前後に動かすことがありますよね。

 

しかしパン生地では前後に動かすとつぶれてしまいます。

 

ですから、刃先を5mm程度滑らすことできっかけを開けます。

 

そのきっかけが空いたら刃先2mm程度を差し込み、切り進めます。

 

ここでは、説明のため段階的に表現していますが実際は一回のストロークで
行います。

 

熟練してくると深く考えることなくできます。

 

切り進めるスピード

 

切り進めるスピードですが、人によっては荒々しくたたきつけるようにクープを入れる人も
いますが基本的にはスピードや力はそれほど重要ではありません。

 

ゆっくり落ち着いてクープを入れていくとよいでしょう。

 

まとめ

 

クープは熟練が必要な工程の一つですが、落ち着いて作業すると上達も
早いでしょう。

 

支点、力点、作用点を意識して、力の入れ方や角度を研究していくと
うまくできるようになります。

 

また一刀、一刀大事にするのも重要なことです。

 

当然ですが、切れの良い状態を保っておくのも非常に大切です。
切れ味が少しでも悪くなったら交換したり、研いでおくことも注意して行いましょう。

 

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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