レーズンブレッドの製法解説

レーズンブレッド|無糖中種法

レーズンブレッドは、昔から親しまれているパンであるが作り手の考え方でさまざまな配合や製法が存在する。
ここでは無糖中種法を使った製法をご紹介していく。
砂糖は比較的少なめで、ぎりぎりディナーに使用できる程度の配合である。
もちろん、朝食にももってこいである。

 

配合を考えるとき、8%程度までが食事として供することができるのではと漠然と思う。

 

10%を超えてくると、甘みが強く前面に出てくる。このようなパンはおやつや間食向きではなかろうか。

 

レーズンブレッドはレーズンが入る分甘みを強く感じるが、レーズンが併せ持つ酸味によって上手くバランスをとっており邪魔にならない。

 

レーズンの配合率も自由に決めることができるが30%程度では、パンが主体になってくる。
レーズンを強く感じるのは60%以上になってからである。
リッチ感を演出するのであればさらに100%まで配合を高めることもできる。

 

 

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レーズンの処理

レーズンの処理も作り手の考え方で変化してくる。
ラム酒などの洋酒で漬けこんだりすることもあれば、シンプルに水に軽く漬けるだえの場合もある。
どちらでも、好きなものを選択すればよいわけであるが、漬け込んだものはレーズンが柔らかくミキシングを間違うとレーズンが潰れて生地を汚してしまう。
水に軽く漬けたものであれば少々雑に扱ってもつぶれることはないが、水分を十分に吸っていないため時間経過とともにパンか固くしまってくる。

 

そのような特徴を加味して選択していくとよりイメージに近いパンが作れるだろう。

 

レーズンブレッド|レシピ

中種
 強力粉…70%
 生イースト…2%
 水…42%

 

本ごね
 強力粉…30%
 砂糖…8%
 塩…1.5〜2%
 脱脂粉乳…2〜4%
 卵…5%
 水…26〜28%

 

 バター…8〜10%

 

 レーズン…70〜100%

 

中種のミキシング

 

1速−3分 2速−3分
捏ねあげ温度 24℃

 

中種の発酵

25℃の環境で3時間

本ごねミキシング

 

1速−3分 2速−2分 3速−3分 油脂↓ 
1速−3分 2速−2分 3速−4分 4速−2〜3分
レーズン↓ 2速−1分

 

捏ねあげ目標温度 30℃

 

フロアータイム

30℃の環境で30分

 

分割 ローフ型2山で250g×2玉
ベンチタイムは15分を目安とする。

 

成形

 

麺棒を使い十分ガスを抜き俵形に成形する。

 

ホイロ

 

形淵より5mm〜10mm 生地のトップが出る程度で良い。
環境は
温度35℃
湿度75%
時間 目安として60分

 

焼成

好みにより、塗り卵を行い下火を強くしすぎないように焼成する。

 

上火190℃
下火200℃

 

焼成時間 35分

 

まとめ

 

色々な製法や配合をテストして自分らしいレーズンブレッドを作ってほしい。
レーズンの糖分によって下火が入りやすくなるので、下火は弱めに設定しておくとよい。
レーズンの漬け込み法はこちらを参照↓
シュトーレンの製法

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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