クリーミングを使ったドーナツの仕込み〜について解説
ドーナツのクリーミングを使った方法を解説する。
クリーミングとは、ミキシング前に油脂、砂糖、塩、卵といった副材料を混ぜ合わせ、クリーム状にする事である。
効果としては、製品にソフト感を与えることである。
ドーナツの場合比較的水分の配合量が少ない。これは、揚げたとき火ぶくれと言って表面がフーセンのように膨れるのを防ぐためでもある。
そのため、歯切れが悪いと重たく感じてしまうのでクリーミングの採用が必要になってくる。
実際の製法としては、油脂、砂糖、塩をホイッパーで混ぜ合わせ、そこに卵を少しずつ投入していく。
クッキーやパウンドケーキの製法に似ている。
シュガーバッター方に近いが、卵の量がそれほど多くないので難易度は低い。
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配合
強力粉…70%
薄力粉…30%
生イースト…4%
水…44〜48%
脱脂粉乳…3〜5%
(以下クリーミングする副材料)
バター…5%
ショートニング…5〜7%
塩…1.2〜1.5%
砂糖…8〜12%
卵黄…8%
(ナツメグ、バニラ、レモンの皮など好みで配合する。この場合、クリーミングの時に一緒に混ぜる。)
仕込み
クリーミングを行う、その後はオールインミックスになる。ミキシングタイムが短いので、生イーストは水の一部で溶解しておく。
1速−3分 2速−3分 3速−5分
捏ねあげ温度 28℃
これが、目安となる。
フロアータイム
30℃の環境で40分が標準である。
長くとると火ぶくれの原因になるので注意する。
成形(型抜き)
ドーナツ型で抜き、キャンパス地の布に並べる。
余った生地は、ツイストしたり次回の仕込みに一緒に混ぜる。
丸めなおして、ベンチをとって成形しなおしても良い。
ホイロ
湿度70%
温度30℃
時間30分
これが目安になる。生地は緩みやすいので、過発酵に気を付ける。
ホイロの過発酵も火ぶくれの一因となる。
湿度も注意する。
フライング
170〜175℃の揚げ油で片面1分ずつあげさらに揚げ色を見ながら1分ずつ上げていく。
まとめ
クリーミングを使った製法を紹介した。
ひと手間ではあるが、非常に重要な工程である。
この方法を採用していない場合は、一度テストしてみてほしい。
製品のクオリティーが上がると思う。
ドーナツは専門店多く参入してきて、パン屋さんでは少し元気のないジャンルのように感じるが専門店に負けないクオリティーは十分出せるスキルがあるはずである。
パン屋さんのドーナツというジャンルがあっても良いのではないかと思う。
是非、チャレンジしてさらに元気な売り場を目指してほしい。
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