メロンパンの皮

メロンパンの皮について解説

 簡単なようで意外と難しいメロンパンの皮について解説していきます。
 どのように難しいかといいますと、漠然と違和感を感じてしまうことがあります。

 

 つまり、”なんか違う”といった感じをおぼえることがあります。

 

 この現因は、メロン皮の仕込みにあると思います。

 

 多くの方は、クッキーと同じように仕込んでしまいます。
 しかしそれではメロンパンの食感は生まれません、そこで”なんか違う”と感じてしまうのではないでしょうか。

 

 良いクッキーは、さっくりと口どけの良い製品を目指します。

 

 一方、メロンパンの皮はザクザクと固い食感で、口どけはあまり良くありません。しかしそこに菓子パン生地が加わることで絶妙な食感を生み出します。

 

 どういうことかと言いますと、一番影響しているのは練りの工程だと考えます。つまり練ることによってグルテンを引き出して強い歯ごたえを与えるのです。

 

 ここを意識することで、かなり目指していた食感に近づくと思います。

 

 

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メロンの皮|レシピ

バター…150g
グラニュー糖…260g
卵…150g
薄力粉…480g
バニラオイル…適宜
レモンの皮のすりおろし…適宜

 

 バターは常温に戻したものを使います。バターとグラニュー糖をすり混ぜ、そこに卵を数回に分け混ぜ込んでいきます。ここでは、バターをホイップする必要はありません。分離しない程度に混ぜていきます。

 

 そこにバニラ、レモンの皮を投入して全体を混ぜ合わせておきます。

 

 さらにふるった薄力粉を入れ、最初はさっくり混ぜひと固まりになったら作業台の上で多少弾力が出るまで混ぜます。
 冷却効率を考え、薄く延ばしたり、棒状にしたりして最低一時間は冷蔵庫で冷却します。

 

 冷却した生地は、固く閉まっているのでさらに練って適度な硬さにして使います。

 

 

まとめ

 簡単なようで難しいメロン皮の解説をいたしました。
 このように、配合だけで食感が決定されているのではなく仕込み方で大きく変化する良い例だと思います。

 

 目指す製品をしっかりイメージして、そこへ向かって作り上げていく。
 そうすることで、より明確な製品の姿が確立されていくと思います。

 

 偶然出来上がったものと日々の積み重ねによって確立されたものでは、作り手の思い入れに大きな差が出てくるのではないでしょうか。
 私は、後者の方につよい魅力を感じます。そして、職人にはそこを目指してほしいと考えています。

 

 日々の仕込みの中で、つい惰性に流されがちですが今一度見直してみるきっかけになればと考えています。

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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