デニッシュ食パン

デニッシュ食パンの製法解説

最近ではすっかり定番となったデニッシュ食パンであるがバターの価格高騰で高級品になりつつある。
トーストしてもそのままでも非常に食べやすく日本人好みのパンではないだろうか。

 

価格面で多少工夫は必要であろうが、なかなか魅力的な商品である。

デニッシュ食パン|レシピ

強力粉…100%
砂糖…8〜10%
塩…2%
生イースト…3.5〜4%
卵…5%
バター…8%
水…50〜54%

 

ロールイン用バター…対生地10〜15%

 

※容積比などよりも実際に焼きながら生地量を調整した方がイメージしやすい。参考までに私は生地1000gロールインバター150gで2斤の食型で焼いていた。
大体の目安ではあるが、多少前後しても問題なく焼けていた。初めからあまり完璧を目指さなくても数回のテストで感覚をつかむことができると思う。

 

ミキシング

一般的なデニッシュのミキシングよりは長めになる。カマ伸びを考慮するためである。

 

1速−3分 2速−3分 バター↓ 1速−2分 2速−3〜4分

 

捏ねあげ温度 21℃

 

フロアータイム

 

25℃程度の環境で45分

 

ロールイン

ロールインは通常のロールインで問題ないだろう。
3つ折りを3回で良い。

 

ロールインの注意点はこちらを参照

 

成形

 

型の長さにより気持ち短めに幅を出して3〜4mm程度に伸ばし霧吹きをして空気が入らないようにロール状に巻きこむ。
巻きこんだ生地を側面の円を縦半分にするように長辺と並行に牛刀などを使い切り分ける。
切った断面が上を向くように調整しながら2本編みをする。

 

型に入れ、上から軽く押して落ち着かせる。

 

ラックタイム

生地が冷たいままホイロに入れてしまうと結露が激しくなるので、ラックなどのうえで常温に戻してからホイロに入れるようにする。
概ね20〜30分で良いだろう。

 

ホイロ

 

バターを使用した場合、30℃を超えないように注意してホイロをとる。
温度 28℃
湿度 70%
時間 60分

 

生地の温度によってかなり時間が変化してくる。型の7〜8割を目安に発酵をとるとよいだろう。

 

焼成

 

フタをして180℃のオーブンで35〜40分で焼き上げる。カマ伸び後少し体積が落ちる頃がころ合いである。焼き色を見てカマ出しする。

 

 

スポンサードリンク

 

まとめ

 

初めてでは少し難しく感じるかもしれないが、慣れてしまえば技術的にはさほど難しくない。
生地の重量やイーストの量などを上手く調整すれば上手に焼くことができる。

 

焼き色の見極めは、かたにあまりショックを与えずフタを開けやさしくひっくり返して確認するとよい。
焼き色が薄かった場合はまた型に入れなおして焼いていけばよいだろう。

 

きれいに焼き上がっていれば、型に戻しショックを与えてカマ出しすれば良い。

 

慣れてくれば、ふたを開けたときの生地の浮き上がりなどでかき加減が大体予想できるようになる。

 

価格面のアイデアとしては、ハーフ売りなど切り分けて販売してあげると買いやすくなるのではないだろうか。
また、店によっては無理にバターを使用せずコンパウンドやマーガリンなどで原価を抑えることもできるだろう。

 

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

おすすめオンラインショップ2店舗ご案内

↓小分け販売のパイオニア↓

TOMIZ(富澤商店)オンラインショップ



↓かわいいラッピング、製菓・製パンのトータルコーディネイト↓

お菓子・パン作りの総合サイトcotta

 

合わせてお読みいただきたいページ
デニッシュの製法
クロワッサンとの比較も含めてデニッシュの製法について解説していきます。
デニッシュの分類
デニッシュの分類について解説していきます。
クイニーアマン
一時一世を風靡したクイニーアマンの製法をご紹介します。
スナック・デニッシュ
おやつに最適な、スティックタイプの甘いデニッシュの製法を解説していきます。