仕込み作業の効率化

 

仕込み作業の効率化を考えてみましょう

仕込み作業は、以外に複雑でミスも発生しやすく集中力が必要です。
体力的にも非常に過酷であるため自身の体調管理も大切です。

 

そのような仕込み作業をより効率的に行う方法を考えてみましょう。

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ミキシングの効率化

ミキシング作業では、先人たちが様々なアイディアを形にしてくれています。

仕込み方による効率化

たとえば、これは縦型ミキサーでの作業ですが私の経験では粉類を先に入れてから水を入れる作業手順が多かったのですが、水を先に入れてから粉類を入れることでミキシングを効率的に行う方法があります。

 

これはドウフックとミキサーボウルとの間にクリアランス(隙間)があるため粉を先に入れてしまうと底の部分で粉が停滞してしまい吸水が遅れることを解消する手順になります。製パン的にも理にかなっている方法です。

 

特に、仕込み量がミキサーボウルに対して比較的多い場合効果が高く現れます。

 

しかし、時間の短縮の効果はかなり限定的です。

 

また、ルポオートリーズという方法もミキシングを短くする効果があります。この方法は、粉と水を混ぜいったんミキサーを止め水和を促進させてからまたミキシングをスタートさせる方法です。

 

説明の通り、工程が2段階になるため効率の面ではかえって不利になります。

 

同様に、後塩法と呼ばれる塩を後から添加する方法はグルテンの引き締めを遅らせることでミキシング時間を短縮する効果があります。
通常行われている、油脂を後入れする方法も同じ効果があります。

 

様々な方法で効率的なミキシング法が数多く存在します。

 

いずれの方法も単純に時短を目的としたものというより、パン生地へのストレスの軽減の方に重きが置かれています。

 

しかし、これらの方法もしっかり理解することで無駄なミキシング時間の短縮につながるので「そんなの知ってる」と単純に考えずに今一度確認しなおしてみましょう。

 

一つの例として、ブリオッシュの仕込みがあります。
ブリオッシュは副材料が多く、油脂を入れる前の生地は非常に粘りが強くミキサーボウルに強くこびりつきます。
しかし、油脂投入前の生地を上手に作らないと大幅にミキシング時間を増やしてしまうことになります。油脂の投入も数回に分けることで効率的にミキシングできます。
ではどのタイミングでどのくらい油脂を入れていけばよいのでしょうか?

 

これは、熟練のなせる技だと私は思います。何分後や何gと簡単に表現することはできません。
生地を見て、乳化の状態を把握しながら経験をもとに判断することで、短時間に良い状態に持っていきます。

 

この判断を誤ると、摩擦により生地温度が上昇し、油脂が溶け始めてきます。
後は、ミキサーボウルに氷水をあてるなどして冷やしてミキシングしていくしか方法がありません。

 

ちょっとした判断ミスで、効率が非常に悪くなる一例です。

 

つまり、日々の意識の中で自身の判断ミスによる効率の悪化を防ぐことが最大の効率化ということになります。

 

ここで、間違わないでいただきたいのは効率化の名のもとに高速ミキシングを多用して製品の質の低下を招くようでは本末転倒ということになります。
パンは手間をかければかけるほど美味しくなる食べ物です。

 

時短を理由に手間を惜しみ、雑な仕事をするようではあなたの成長は止まってしまうでしょう。

 

時間はかけて良いのです。
ただ、無駄な時間は0に近付ける努力をしていきましょう。

作業による効率化

上の項と多少ダブりますが、特に初心者に多いのですが仕込み量が少ない時ドウフックがほぼ空回りのまま放置していることがよくあります。
これは、無駄に時間だけ過ぎているのと同じことになります。

 

カードなどを使い生地をフックにからめて上げることで効率よくミキシングできます。

 

この作業は私は”掻き落とし”と読んでいます。

 

この掻き落としの作業は、タイミング良く複数回行うとよいでしょう。
特に初期段階では、しつこいほど行うこともあります。

 

以前の会社でこの掻き落としを私が余りにもしつこく行うので注意されたことがあります。
しかし私はこの作業を今でも行います。

 

解る人には理解できる作業ですが、わからない人には無駄な作業に見えるのでしょう。

 

この一見無駄に見える作業も、実はミキシング時間の短縮に貢献しています。
先ほども書きましたが、ブリオッシュの仕込みでは顕著にその効果が表れます。

 

しかし、余りうるさい上司がいる場合無理して行うと喧嘩になってしまい時間的浪費が増えてしまうので効率は悪化してしまいます。
ご自身の判断で適度に行ってみてください。

 

手順、準備による効率化

 

手順や準備ももちろん重要ですが、こちらは作業を繰り返すことで自然に身についていきます。

 

たとえば、どのタイミングで仕込みをスタートさせると何分後に生地が上がるかなどは数回繰り返すと感覚が得られるでしょう。

 

このような、”感”を数多く養うことで、手順良く効率的に作業出来ていきます。

 

ここで大事なのは、意識することです。

 

つまり、”仮説”と”検証”を繰り返すことです。
なんとなく作業をしていては、先にいった”感”が養われていきません。

 

「こうしたら、もっと効率よくならないかな?」と考え実際に”行動”してみるのです。
さらにその結果を見て新たな仮説を立てていきます。

 

この方法を私は”仮説検証プログラム”と呼んでいます。

 

このプログラムはあらゆることに応用できます。たとえば日々の掃除なども効率を上げるのに効果的です。

 

ぜひ、取り入れてみてください。

まとめ

少しお説教のような部分もありますが、ご参考にしてみてください。

 

しつこいようですが、良質なパンをお客様に提供することが私たちの最大の目的です。
この点を押さえ、その中で最大限の効率化を図ることが大事です。

 

効率を上げることで、経済的にも体力的にも”楽”をすることができます。

 

また、私の良く使う言葉に”ロスはロスを呼ぶ”という言葉があります。
いったんロスを出してしまうとロスを処理する労力も必要になります。
さらにロスを出したことによる精神的疲労も上乗せされます。現実的にロス0は難しいですが、ロス0を目指すことで得られるメリットは大きいと考えます。

 

 

 

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