分割〜成形作業の効率化

分割から成形作業の効率化について考えていきましょう。

分割や丸め、成形では製品の形や大きさを決められた状態に生地を加工していく作業と言い換えることができます。
つまり、生地に一番近い工程であり、直接的にきじを扱う工程です。
発酵時間に次いで、時間のかかる製パン工程になるためこの工程の効率を上げることはまさにその向上の生産効率を上げることにつながります。

 

どのように効率を上げていくとよいでしょうか?

 

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決定的な効率は熟練

やはり、作業になれることが一番重要になります。分割の仕方や、成形の仕方など常に研究しながら丁寧でかつ速い方法を探していくとよいでしょう。

 

生地の扱いはもちろんですが、ちょっとしたものの配置などにも気を配り改善を繰り返していきましょう。

 

動線の意識

作業の効率化を考えるときのヒントになるのが動線を考えることがあります。
一般的に動線という場合、人の移動などを線でイメージしその線を短くすることで、作業時間の短縮を図るというものです。

 

しかし、この考えをさらに小さな対象に応用していくことで驚くほど効率的に作業を進めていくことができます。

 

その対象とは手になります。

 

手の動線を意識してみてください。

 

秤の場所や番重の位置を調整して手の移動距離を短くなるように配置してみましょう。
キロ数が増えれば増えるほどまた、個数が増えれば増えるほどこの意識は重要になります。

 

ちょっとした手先の移動距離がその作業を楽で速いものにしたり、効率の悪い苦痛な作業にしたりすることがあるので、特に苦手な作業や時間がかかる作業では強く意識しましょう。

 

先行意識

私は以前、趣味でスノーボードをやっていました。ここ十数年スキー場にすら言っていませんが。

 

スノーボードで重要な動きに先行動作というものがあります。

 

右に曲がるときは、実際に曲がり始める前に体を右にひねっていきボードはその動作につられて自然に曲がっていくようなイメージです。
この考え方に良く似ているので勝手に先行意識と呼んでいますが、文字通りの意味になります。

 

意識を次の作業に持っていきます。イメージとしては、2つに意識を作ります。

 

概ね5分後位の作業を意識する場所と10〜20分後の作業を意識する場所を脳の中に作ります。
こうすることで、後の作業を円滑に回すことができます。

 

また、この意識を作ることで急なトラブルにも柔軟に対応できるようになります。

 

逆に、目先の作業に集中しすぎると急にまわりが見えなくなって工場全体が上手く回らなくなることもあります。

 

常に、意識を俯瞰(ヘリコプターからしたを眺めるようなイメージ)で全体を見渡せる訓練をすると良いでしょう。

 

これができるようになると、ある程度大きなラインでも指揮を執ることができるようになるでしょう。

 

ぜひ、この先行意識をマスターしてみてください。
この考えは、汎用性が高いと考えています。仕込みやカマはもちろんのこと製パン以外でも役立つこともあるでしょう。

まとめ

ふんわりした説明で解りづらい部分もあるかと思いますが、日々の仕事の中でちょっと思い出してみるときっと参考になると思います。

 

特に先行意識は身に付くまで少し時間がかかるかもしれませんが、このスキルを身につけると地図を眺めるように仕事を把握することができます。
頭の中がすっきりとして、仕事そのものが爽快感を感じれるものに変化してくると思います。

 

チャレンジしてみてください。

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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