製法について

さまざまな製法

製法の選択

ここでは、製法について考えてみる。
パンにはさまざまな製法があるが、どのパンにどの方法が適しているという答えはなかなか見つからない。
むしろうちの店ではこう考えるから、この製法を選択しているといった方がしっくりくる。

 

10の工場があれば、10の製法選択があると思う。

 

たとえば、朝どうしても発酵時間を長くとれないときは、中種を作りオーバーナイトさせて当日の時間を短縮するなど。いろいろな選択肢があり、工場によりあった工程を作っていかなければならない。

 

もちろん、製品に与える影響も考え判断していく、単に時間の都合だけで製品を変えてしまうのは適切な判断とは言い難い。
また、より多くの製法を熟知していれば臨機応変に対応していけるので、機会をみてさまざまな製法にチャレンジしていってほしい。

 

たくさんの製法を学ぶことで、より深くパンを理解し、より適切な製法選択ができるようになっていく。

 

製法の分類

大きく分けると、一つ目にイーストを使うか、天然酵母を使うかによって分けることができる。

 

さらに、直接イーストを生地に入れるのか発酵生地を作ってから本仕込みを行うかでも分類できる。

 

そして、複合的に組み合わせることでさまざまな製法が生まれていく。

 

発酵生地の配合や添加量によっても出来上がるパンはさまざまに変化していく。

 

 

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イーストを直接加える製法をストレート法(直接法)と呼ばれる。
この製法は、比較的短時間でパンを焼き上げることができる。また、イーストの添加量を抑えることで長時間発酵を行うこともできる。長時間発酵をとる場合オーバーナイト法と表現することもある。
発酵生地を使うことで、パンの持ちを良くしたり機械耐性を向上させることもできる。
この製法を中種法と呼ぶ、中種法には、前発酵させる小麦粉の量によって、70%中種法や10オーバーナイ0%中種法と呼ばれる。また熟成時間(発酵時間)によっても、4時間中種法やト中種法などと呼ばれる事もある。
パートフェルメンテ法といって、フランスパン生地などを利用した中種法の変法のような製法やさらにパートフェルメンテを使いルヴァンドパートと呼ばれる種を作るルヴァンドパート法なども存在する。

 

また、天然酵母を使用した製法も各種存在する。
ドイツのサワー種やフランスのルヴァン種などがそれにあたり、発酵力を安定させるため2段階法や3段階法などがある。

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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