パン・コンプレの製法を解説
全粒粉を使用したパンであるが、全粒粉はつながりが悪くボリュームに欠けたパンになりがちである。
一般的に発酵種を用いてつながりを改善し対応する。
ここでは、ルヴァン・ド・パートを使った方法を紹介していく。
ルヴァン・ド・パート
フランス粉…100%
塩…1.8〜2%
パートフェルメンテ…5〜6%
水…62〜64%
※パートフェルメンテ…フランスパン生地を4〜5時間発酵させたもの
ミキシングは、縦型ミキサーまたはスパイラルミキサーを使用し低速で五分程度、全体に混ざれば良い。
捏ねあげ温度は24℃で、発酵時間は、22〜24℃の環境で18時間が目安になる。
パートフェルメンテがない場合、インスタントドライを0.2%で代用する。
パート・ファイナル
フランス粉…20%
グラハム粉…80%
ルヴァン・ド・パート…100%
塩…2%
ショートニング…0〜2%
インスタントドライイースト…0.5%
モルト…0.3%
水…67〜70%
グラハム粉が時間とともに水を吸い上げていくので生地は柔らかめに仕込む。
多少、手間ではあるがグラハム粉を仕込み水の一部で吸水させてから仕込んでもよい。この場合の硬さは、通常通りでよい。歯触りが多少やさしくなる。
歯切れを良くするためにショートニングを配合することもあるが、その場合2%程度がよいであろう。
ミキシング
スパイラルミキサーを使用し、1速−5分、2速−2〜3分で捏ねあげ温度は26℃を目指す。
オールインミックスになる。
フロアータイム
50分が目安になる、ダレ気味の時はパンチを入れて対応する。
分割・ベンチタイム
好みの重量で切り分け、丸める。
ベンチタイムは、15〜20分である。
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成形
生地が切れやすいのであまり強く締めない、強すぎると脇が裂けてしまうので注意する。
ホイロ
温度32℃湿度75%で、60分が目安になる。
焼成
210〜230℃で35〜40分を目安とする。
焼成のポイントは、十分香ばしさが出るまでしっかりと焼くことである。
焼きがあまいと穀物臭が出てくる。
まとめ
ルヴァン・ド・パートを使った、パン・コンプレを紹介した。
この製法で、さらにライ麦を配合したりすることで、パン・ペイザンや、パン・ド・せーグルなどに応用できる。
是非、試してみてほしい。