アンザッツ法を用いた揚げパン|ベルリーナー
アンザッツ法という発酵種を用いた揚げパンである。
ドーナツを揚げているとき、いわゆる火ぶくれと言って風船のように表面が膨れたり細かい気泡が表面に現れたりする障害がおこることがある。
主にミキシングや生地温度、生地の硬さに起因する。
ミキシングで生地に空気を抱き込ませすぎたり、生地が柔らかすぎたりまた発酵過多によっても同じような障害がおこるので注意して仕込んでいく。
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ベルリーナー|レシピ
アンザッツ
フランス粉…40%
生イースト…4%
牛乳…55%
ほぼ、ポーリッシュ種と同じようなドロドロした状態の種である。
一度の牛乳を加えてしまうと、ダマができてしまうので数回に分けて混ぜ合わせていく。
捏ねあげ温度28℃
環境は30℃で概ね40分で発酵を終了する。
本仕込み
フランス粉…60%
砂糖…10%
塩…1.2%
卵黄…10%
バター…5%
ショートニング…5%
水…0〜2%
ミキシング
油脂以外の原材料をミキサーボウルに投入しミキシングしていく。水は固さ調整に使う。
少し固めの生地に仕上がるようにする。
油脂は早い段階で投入していく。生地ができてから投入しては、ミキシング過多になってしまい、火ぶくれの原因となってしまう。
縦型ミキサー使用
1速−3分(この間に油脂を投入) 2速−2分 3速−2分
捏ねあげ温度 28℃
生地としては、アンダーミキシング気味の感じである。
延ばしても、薄い膜にはならない。
フロアータイム
30℃の環境で、60分を目安にする。
ベタつきが取れ、しっとりしてくる。
分割、成形
40g程度に分割し、ガス抜きをしっかり行いながら丸める。これが成形になる。
キャンパス地の布に置き、10分ほどしてから上から板などを使い押しつけて平らにしていく。
高さがあると揚げたとき上手くひっくり返せないので、しっかりと平らにする。
ホイロ
温度 33℃
湿度 70%
発酵時間 50分
これが目安である。
揚げ
170℃の油で片面1分ずつ揚げ、さらに1分ずつ揚げる。
つまり3回ひっくり返し揚げる。
仕上げ
荒熱が取れたら、横に菜箸などで穴をあけ、イチゴやフランボワーズのジャムを絞り袋を使い注入する。
最後に、グラニュー糖や粉糖をまぶす。
まとめ
アンザッツ法を用いたベルリーナーの製法を解説したが、火ぶくれの対策を意識して説明してみた。
ミキシングはアンダー気味で、生地はやや硬めにすることでかなり解消できるはずである。
この製法にかかわらず、ドーナツの火ぶくれ解消に有効な手段である。
それでも解消しない場合は、イーストの量の見直しや発酵時間の調整が必要になってくる。
多くの場合、仕込みに原因があるかいずれかの時点で発酵オーバーさせている事で起こる障害である。
基本に立ち返り、温度管理、工程管理を見直すことも大事である。
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