ブリオッシュ|分割〜焼成

ブリオッシュの分割以降の解説

分割以降の解説をする。

 

分割〜丸め

 冷却後のブリオッシュ生地は、冷えてかたまり弾力性を失っている。
 大き目のカードを使い、バットから生地をはがしていく。
 固まっているので、生地が折れたりするがあまり気にしなくてよい。

 

 手粉は、最小限にとどめる。生地の乳化がちゃんとできていれば、べたつくことなく、作業を進めていけるはずである。
 分割重量はそれぞれの型に合わせ、決定していくがブリオッシュ・ア・テット(小)で35〜40gが一般的である。

 

 設定して重量に切り分け、室温で少し柔らかくなってきたところで丸めに入るが、無理に丸めず成形しやすいようにまとめておけば十分である。

ベンチタイム

 ベンチタイムをとるが、同時に室温に戻す時間でもある。
 硬い芯が残っているようだと、成形に入ってはいけない。
 概ね20分を目安に生地の状態を見ながら成形に移っていく。

 

 芯が残っているときは、無理せずベンチを長くする。
 そのまま成形に入ってしまうと、ホイロも長くなり製品もボリュームに欠けてします。
 成形しやすい硬さになるまで待つことが大事である。

 

 しかしながら、柔らかくなりすぎると成形が困難になるので注意が必要だ。
 柔らかくなりそうな場合、一時冷蔵庫に退避させるなどして対応する。

 

 

スポンサードリンク

成形

 丸めが基本になるが、ア・テットは少し特徴的であるので少し解説していく。

 

  1. 丸めた生地を両手でつまむように上部1下部2〜3程度の割合でくびれを作っていく。
  2. そのくびれに手刀をあて、ちぎれない程度にくびれを細くしていく。
  3. 上部を親指、人差し指、中指でやさしくつまみ下部の真ん中に押し込んでいく。
  4. 上部が安定するように押し込んだ部分で押し込みの足りないところを両手の親指を使い押し込んでいく。
  5. 型に入れる。

 4の押し込みは、強すぎると上部がめり込んで高さが出なくなるので加減して行う。

ホイロ〜焼成

 ホイロは30〜32℃で60〜70分が目安になる。

 

 温度が高いとバターがにじみだしてくる、当然、製品は悪くなる。温度管理が重要になってくる。
 湿度は、70%と低めの設定になる。湿度が高いとツヤ良く焼きあがらないまた、塗り卵をはじいてしまうので作業性も悪くなる。
 表面が濡れている場合、少し早めにホイロから出し乾かすとよい。

 

 ア・テットでオーブンは上火220度下火220度を標準とし12分程度で焼き上げる。
 下火が入りにくい場合は、展板を先に空焼きしてから、そこに並べるなどで対応する。
 単純に温度を上げてもよいが、火のあたりが強くムラになることがある。
 上火を下げると、焼成時間が長くなりパサつく原因になる。

 

 慣れてくると上手く調整できるが、やはり展板を空焼きする方法が安定しているように思う。

まとめ

 

 ブリオッシュの製法を解説してきたが、ブリオッシュの形は様々あり配合も各種存在する。
 今回は、標準的なブリオッシュだったが、バターの配合や砂糖の配合をいじることで対応できる内容である。
 また、そのような配合をいじることで、オリジナルのブリオッシュを作ることもできる。

 

 いろいろと試してみていただきたい。

 

 卵の配合が多いので、どうしてもパサつきやすくなる。
 気になる場合は、卵白の配合を減らすことで対応できる。

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

おすすめオンラインショップ2店舗ご案内

↓小分け販売のパイオニア↓

TOMIZ(富澤商店)オンラインショップ



↓かわいいラッピング、製菓・製パンのトータルコーディネイト↓

お菓子・パン作りの総合サイトcotta

 

合わせてお読みいただきたいページ
ブリオッシュ|仕込み
ブリオッシュの仕込みについてポイントを解説していきます。
ラ・ムーナ
ブリオッシュの一種であるラ・ムーナの製法について解説していきます。
クグロフ
クグロフの製法について解説していきます。