ストレート法を用いたテーブルロールの製法を解説
最近あまり存在感がなくなってきたテーブルロールであるが、ストレート法で仕込んだテーブルロールは卵とバターの香りがよく歯ごたえもありまだまだ魅力的なパンである。
慣れないと成形に時間がかかってしまうが、全体的に難易度は低めのパンである。
また、生地のバランスも中庸で使いまわしが効きやすい生地である。
それでは、ストレート法によるテーブルロールの解説をしていく。
テーブルロール|ストレート法(レシピ)
強力粉…100%
砂糖…10%
塩…1.5%
脱脂粉乳…3〜4%
生イースト…3%
卵黄…10%
バター…10〜15%
ショートニング…0〜5%
水…58〜60%
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ミキシング
ポイントとしてミキシング過多にならないよう気を付けることが挙げられる。
あまり伸展性を出してしまうと、ストレート法の良さである歯ごたえが失われてしまう。
また、ミキシング過多になることでカマ伸びが良くなってしまいボリュームは増えるが、味覚としては味気なく感じる。
ショートニングは、歯切れを良くする目的に5%を目途に配合してもよい。
卵黄は、全卵15%程度に置き換えても良いが卵白の配合が多くなる分、多少カサついた食感になる。
ミキサーは縦型ミキサーを使用する。
1速−3分 2速−3分 3速−2分 油脂↓ 1速−2分 2速−2分 3速−2分 4速−1分弱
捏ねあげ温度は、27℃である。
フロアータイム
30℃の環境で70分が標準になる。
パンチを入れるとボリュームが出すぎてしまうのでノーパンチでフロアータイムを終える。
分割〜ベンチタイム
40g程度が標準になる。配合が比較的リッチであることと、食事パンであることを考えると。あまり大きさは必要ない。
ベンチタイムは、10分程度で切り上げ早めに成形に入る。
成形
しずく形に伸ばした後、少し休ませ麺棒で延ばしていく。
しずく形の広い部分を作業台にくっつけた状態で麺棒で2〜3回で目的の長さまで伸ばす。
伸ばしたら、最初にくっつけていた部分は剥がさずに麺棒で延ばした部分を作業台から剥がす。
少しひっぱりながら、くっつけていた部分で芯を作り巻いていく。
ホイロ
湿度75%
温度35℃で60分が目安になる。成形の強さで時間が変化するので、成形時、巻きの強さに注意する。
焼成
塗り卵を塗り、下火190℃上火210℃で12分程度で焼き上げる。
まとめ
ストレート法によるテーブルロールを解説してきた。
編みパンなどにも使われるが、あまり複雑に編みすぎるとソフトな食感が損なわれるので気を付けるとよい。
一般的には麺棒を使いロールして成形するが、丸め成形した方がソフトに仕上がり歯切れが良くなる。
ソフト感を強調したい場合は、丸め成形が一番効果的である。
このように、成形方法でも食感の変化を与えることもできる良い例である。
是非、一度テストしてみてほしい。