シュトーレン|アンザッツ法、クリーミング

シュトーレンの製法を解説していきます。

 シュトーレンは、ドイツのパンでクリスマス用のものは特にクリスシュトーレンと呼ばれている。
 キリスト教のアドベント(日本語では待降節)と呼ばれる、クリスマス前の四週間の日曜日から店頭にならべられていたようであるが、近年は11月にはお店を飾っているようである。

 

 製法としては、パンのようにつなげてはいけない低速で材料を分散させ生地が均一になったらそれ以上捏ねないことが大事である。
 どっしりと重たいバターケーキのような仕上がりを目指す。

 

 

シュトーレン|レシピ

クリーミング
 バター…45〜50%
 上白糖…12〜18%
 塩…1.5%
 牛乳…10%
アンザッツ
 フランス粉…35%
 生イースト…7〜7.5%
 牛乳…26%
本生地
 シナモン…0.5%
 フランス粉…75%
フルーツ
 レーズン…65〜100%
 オレンジピール…20%
 レモンピール…10%
 ドレンチェリー(赤)…5〜10%
 ラム酒…5〜10%

 

 くるみ…15%

 

成形用
 マジパン…1個あたり100g程度使用

 

仕上げ用
 溶かしバター…適宜
 粉糖…適宜

 

フルーツ漬け込み

 

 フルーツの漬け込みは、1か月前にははじめておきたい。
 できれば数カ月あるとなおよい。

 

レーズンの下処理

 レーズンはぬるま湯でふやかし、つぶれたものや傷んだものは取り除く。
 次に、レーズンを氷水でシメて固くなったところで水気を絞る。

 

フルーツ漬け込み

 すべてのフルーツをざっくり合わせ、ラム酒を振りかける。
 好みでブランデーやシェリー酒を加えても良い。

 

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下準備

 くるみは軽くローストしておく。

 

アンザッツ

 フランス粉、生イーストをビーターもしくはドゥフックをセットしたミキサーにかけ2速程度回し牛乳を徐々に加えてながら捏ねる。
 全体で5分程度回せばよい。
 捏ねあげ温度は20℃前後であれば良い。

 

 常温で120分発酵させる。

クリーミング処理

 バター、砂糖、塩をビーターにかけホイップしながら少しずつ牛乳を混ぜていく。
分離しないように注意しながら作業を進める。

 

バターをしっかり常温に戻しておけば、基本的に「分離して困る」ようなことにはならないので手順を踏んでしっかり作業していく。

 

本生地仕込み

 縦型ミキサーを使用しくるみと漬け込みフルーツ以外の材料をすべて投入し
 1速−3分 2速−3分
生地のつながりは強くないが、均一でしっかりした生地ができる。

 

しっかりつなげようとすると、普通のパンのようになるのであくまでも均一に分散させるイメージで生地作りを行う。

 

 漬け込みフルーツとくるみを入れ
 2速−2〜3分

 

フルーツも生地に水分が回り均一に分散した状態でミキシングを終了する。

 

捏ねあげ温度は、20℃〜23℃

フロアータイム

 常温で60分

分割

 好みでよいが、400〜500gが無難なところである。
 あまり大きいと売価が上がってしまうので、計算してから決定する。

ベンチ

 15分ほどベンチをとる。

成形

 麺棒を使い生地を長方形に伸ばし、棒状に伸ばしたマジパンを真ん中より下に置き、手前の生地をたたむようにマジパンを包む。

 

 麺棒または菜箸のようなものを使い、マジパンをつぶさないように注意しながら、マジパンのすぐ上の部分にあて生地にくぼみを作る。

 

 たたんだ上の生地をくるkる巻くようにして成形し、くぼみに乗っかるようにする。

 

 形を整えて成形を終了する。

 

 生地が広がり気になる場合は、型などを利用すると良い。

ホイロ

 30℃程度で40〜45分
 常温でも大丈夫である。
 ホイロに入れる場合、温度が高すぎるとバターが溶けだしてくるので注意する。

焼成

 上火200℃ 下火190℃で45〜50分しっかり焼きこむ。

 

 下火が強すぎると底が焦げてしまうので注意する。

仕上げ

 焼き上がったら、溶かしバターに漬け、粉糖をたっぷり振り仕上げる。

まとめ

 

 シュトーレンは、少し時間がたった方が美味しくなる。
 ラップなどでしっかり包み、1か月ほど経つと芳醇な香りになる。

 

 早めに仕込んで、おいしいところを提供したい。

 

 

 

 

 

 

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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