テンパリングの方法|タブラージュを紹介していきます。
クーベルチュールと呼ばれるカカオ分の多いチョコレートを使用するとき、テンパリングと呼ばれる温度調整が必要になります。
このテンパリングを行わないとブルームと呼ばれる見た目が悪く口どけも悪い状態になってしまいます。
この状態を起こさないために行うのがテンパリングです。
テンパリングにはいくつかの方法があります。
今回は、タブラージュと呼ばれる方法をご紹介します。
タブラージュ
この方法が基本になると考えてください。通常マーブル台を使用して行いますが、用意するのは大変だと思いますのでステンレス製のボウルをいくつか使って同じ状態にしていっても良いでしょう。
温度の変化に注目して見ていってください。
加熱
クーベルチュールを刻みボウルに入れ、湯煎にかけチョコレートに水が入らないよう注意しながら45〜50℃に調整します。ここでは、均一に全体が溶けているようにしてください。溶けたらボウルのお尻を乾いたタオルなどできれいに水気をとり作業台においておきます。
また、水が入るとブルームを起こしたりしますので細心の注意が必要です。
溶かした半量を冷却
溶かした半分をマーブル台に直接流して、L型パレットナイフを使って薄く広げ、三角パレットで集めるという作業を繰り返して27℃まで冷却していきます。
この作業が大変重要です。ここで、細かい結晶をたくさん作っていきます。
マーブル台(大理石のテーブル)がない場合ボウルに20℃程度の水を入れ、湯煎の要領でボウルに入れたクーベルチュールの半量をゴムべらを使って27℃まで冷却していきます。
ここでも、水を入れないように細心の注意を忘れないでください。冷却後ボウルのお尻を乾いたタオルなどできれいにふき取ることも忘れずに行ってください。
これを忘れると、次の段階で水が混入する恐れがあります。
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湯煎をかけていたボウルに戻す
冷却したクーベルチュールを湯煎にかけていた方のクーベルチュールに戻します。
木べらで空気が入らないように静かに混ぜ均一な状態にします。
この時点で31〜32℃であればこのまま使用できます。
低いようであれば、ぬるま湯を使って温め31℃で使用します。
使用するときは必ず31℃で使用します。下がってきたら温めなおして使用します。
クーベルチュールブランの場合
加熱 40〜42℃
冷却 27℃
使用温度 30℃
になります。
まとめ
今回は基本的なタブラージュの方法をご紹介しました。
慣れないと大変に感じますが、何度か繰り返すと工程も頭に入り容易に作業できるようになります。
また、上手く調整したつもりでもブルームを起こしてしまうことがあります。
それだけデリケートな原材料です。ブルームを起こしても、またテンパリングすることができるので最初のうちはめげずにチャレンジしてください。
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