シュークリーム(シュー生地)

シュークリーム(シュー生地)の製法を解説

 パン屋の修業時代、最初に手掛けた洋菓子がシュー・ア・ラ・クレームでした。
 これが、なかなかうまくいかず失敗続きで仕込んでは廃棄を繰り返していました。

 

 今思えば、工程を全く理解していなかったんだろうと客観的に分析できます。

 

 しかし、当時の私にはどうしたら上手くいくか分からず模索していました。
 小麦粉の加熱の仕方や、卵の量など分からないなりに試行錯誤しました。

 

 失敗をしてお店に大変な迷惑をかけていましたが、その時の経験が私の問題解決の方法のベースになっているような気がします。

 

 シュー皮の仕込みは、結構いろんなスキルが要求されます。

 

 たとえば、絞り袋の基本的な扱いやゴムべらの使い方、生地が冷めてくると焼き上がりに影響が出るので迅速な作業も要求されます。
 そして、きれいな作業も大事になってきます。慣れないとそこらじゅうシュー生地だらけにしてしまい、非常に汚らしくなってしまいます。

 

 多分、修業時代最初にシュークリームを作らせたのは、これらのスキルを早い段階で学ばせようと考えていたのでしょう。

 

 おかげで、ホテルのベーカーで洋菓子を学ぶ際もあまり抵抗なく移行していけました。

 

 少し前置きが長くなりましたが、シュー生地の解説に入っていきます。

 

 

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パータ・シュー|レシピ

 薄力粉…450g
 牛乳…380g
 水…380g
 塩…8g
 バター…330g
 卵…10〜12個

作り方
  1.  手鍋に牛乳、水、塩、バターを入れ沸騰させる。
  2. 一度火を止め、すばやくふるっておいた薄力粉を入れ手早くヘラを使って混ぜる。
  3. 粉気がなくなるまで混ぜたら、再び火にかけ中火でさらに熱をかけていく。(ここで完全にデンプンをα化させる、加熱しすぎると油分が出て来て膨らみを悪くするので注意する)
  4. 生地をミキサーボウルに移しビーターを使い卵を混ぜていく。
  5. 卵は様子を見ながら4〜5回に分けて入れていく。
  6. 最後の方で、固さ調整を行う。ヘラですくい垂らすとゆっくりと落ちていきヘラから垂れ下がった生地が二等辺三角形になる、固さがちょうどよい。
  7. 絞り袋に入れ、油を塗った展板に絞りだしていく。
  8. 霧吹きをし、スチームを軽く入れた200℃のオーブンで、概ね30分焼く。

 

 まとめ

 シュークリームは、あまり気取らずに買える洋菓子としてパン屋にはちょうどいい製品だと思う。
 しっかり焼きこんで、パン屋さんらしいシュークリームに仕上げてほしいです。

 

 中のクリームは、クレーム・シャンティー(生クリーム)やクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)またクレーム・ディプロマット(生クリームとカスタードを合わせたクリーム)などが一般的ですが、アイデア次第でいろんなアレンジもできるのでいろいろ楽しみながら作ってみてください。

 

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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