パンブリエの製法解説
パンブリエとは、もともとは航海時に携行するパンだったようである。
フランスのノルマンディーやイタリアのベニスでも有名なようである。
目の詰まったクラムが水分が飛んでしまうのを抑えるため航海などでも美味しいパンを容易に提供出来のだろうと思う。
今回は、パートフェルメンテルメンテを使ったルヴァンドパートを使った配合を紹介していく。
パン ブリエ|レシピ
ルヴァンドパート
フランス粉…100%
パートフェルメンテ…6%
塩…2%
水…60〜62%
ミキシング
1速−2分
2速−2分
捏ねあげ目標温度 22〜25℃
発酵時間 15〜20時間
本ごね
フランス粉…100%
ルヴァンドパート…350%
塩…2%
インスタントドライイースト…1.3%
モルト…0.3%
水…20%
ショートニング…10%
本ごねミキシング
パンブリエではなるべく気泡を抱き込ませないように作る。
そのため、低速のみのミキシングとなる。
本場では、餅つきのようにたたいて生地を作っていたようである。
その製法に習う場合は麺棒などでたたいてミキシングしても良いだろう。
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スパイラルミキサー使用の場合
1速−10分
その後空気を抜くようにつき丸めを5分行う。
麺棒使用の場合
まとまる程度に捏ねたら、麺棒でたたき半分に折ってまたたたくを繰り返して行う。
概ね20分程度で良い状態に持っていく。
見極めとしては、生地をナイフで切って断面を確認し、気泡が潰れていることを確認する。
細かい気泡が分散しているようだと捏ね不足である。
捏ねあげ温度は26℃を目標とする。
その後の工程
フロアータイム
30℃の環境で30分
分割
好みで良いが、300gを目安とするとよいだろう。
ベンチタイムは15〜20分
成形
20cm程度棒状に成形する。
成形後、布取りする。
生地が硬いため、意識的にしっかりガス抜きを行う。伸ばしすぎもいけないが麺棒を使うことでしっかりガス抜きすることができる。また閉じ目などもしっかりと閉じるようにする。
閉じ目があまいと割れの原因になる。
ホイロ
ホイロは控えめの設定でゆっくり発酵させていく。
温度32℃
湿度70%
焼成
クープは筋状に4〜5本、深めに入れる。
スチームは少なめに注入する。カマ入れまのみまたは、カマ入れ後少量の注入で良い。
焼成温度はいわゆる下げガマで焼いていく。
240℃程度の設定で10分程度焼成し徐々に温度を下げていく、そうすることで十分な焼成時間を確保しより日持ちの良いパンに仕上げることができる。
焼成時間は30〜35分を目安とする。
焼成後好みで、溶かしバターを塗っても良い。これはバターで皮膜を作ることで日持ちを良くするため実際に行われていたようである。しかし、現在は塗らない方が多数派のようにかんじる。
まとめ
パンブリエはミキシングが特徴的である。
また、水分を抑えて強い味わいを出している。そのままでは多少引きが強いがトーストすることでたべやすくなる。
是非一度、作ってみてほしいパンである。
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