ストレート法で仕込むフランスパンの解説
標準的な配合で、ストレート法で仕込むフランスパンを解説していきます。
フランスパンの考え方
フランスパンをより美味しく作るには、どのような考え方をもとに発想していけばよいだろうか?
配合がシンプルなだけに、選択する製法で製品は大きく変化する。
フランスパンの美味しさは、はじけるクラストとしっとりしたクラムのコントラストそして十分に熟成した香りである。
それらを引き出すために必要なのは、ミキシングの短縮、十分な吸水、さらに長時間の発酵である。
- 長時間の発酵は、イーストの添加量を少なくすることで対応できる。
- ミキシングの短縮は、オートリーズタイムを取ることでより短くできる。
- 十分な吸水は、ミキシングや発酵を組み合わせることで実現できる。
この点を踏まえて、解説をさらに進めていく。
フランスパン(ストレート法)の仕込み
標準的なストレート法のフランスパンの配合を記す。
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ミキシング
使用するミキサーは、スパイラルミキサーが適している。
理由は、効率よく生地に負担をかけずミキシングできるからである。
縦型ミキサーの場合は、あまり仕込み量を増やさず低速を中心に使い、時折カードなどで生地を返してあげるとよい。
ミキシングタイムは、スパイラルの場合L2分(オートリーズ30分)L4〜5分である、生地が弱いようであればさらに1分程度追加する。
縦型の場合1速3分(オートリーズ30分)1速3分、2速3分生地が弱いようであれば3速で20秒前後追加して調整する。
オートリーズとは直訳すると”自己分解”という意味のようであるが、30分休ませることで水和を進めさせミキシングタイムを短縮する方法である。
粉とモルトと水だけでのミキシングを2〜3分行い乾燥を防ぎ30分休ませる。
30分休ませた生地を触るとしっとりし、柔らかいつながりが出てくる。
その後、予備発酵を行ったイーストとビタミンC、塩を投入しさらにミキシングを続けていく。
捏ねあげ温度は、24度を目標とする。
フロアータイム
フロアータイムは、3時間である。
環境は28度〜30度で行う、途中120分でパンチを入れる。
パンチは生地の状態を見ながら調節する、生地が強ければ弱く、反対に生地が弱ければ強くする。
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