フランスパン|ストレート法の分割〜焼成

ストレート法によるフランスパンの工程解説

分割〜成形を解説していきます。

分割

 工程の解説で述べているが、フランスパンの分割はよりデリケートになる。
 分割している間にも、発酵が進み生地がしまってくる。

 

 この現象を上手く利用しなければいけない、フィッセルやバゲットのように長さが必要なものは先に分割しバタールやブールなど高さを出したいものは後に分割していく。

 

 こうすることで、無理なく工程を進めることができる。

丸め

 フランスパンの丸めは、他のパンと比べるとかなりやさしく丸める。
 ふんわりとまとめるような感覚に近い。

 

 丸いものは丸く、長いものは長く丸めるが、分割の時点である程度意識して切っていくことで無理なく丸めることができる。

 

 生地になるべくストレスをかけずに進めることが、美味しいフランスパンを作る大前提である。

ベンチタイム

 ベンチタイムは、概ね20分である。

 

 生地温が低かったり、フロアータイムが短めだった場合は、少し長めにベンチタイムを取る
 反対に生地温が高かったり、フロアータイムが長めだった場合は、短めにする。

 

 ベンチタイムの見極めが、製品の形に大きく影響するのでしっかり判断できるように訓練しなければならない。

 

 

スポンサードリンク

成形

 成形はさまざまな形があるが、棒状の成形をマスターできれば自ずと他の成形もマスターできると思う。
 棒状の成形の手順をざっと説明する。

  1. 全体のガスを適度に抜く。
  2. ひっくり返し、3分の1をたたむ。
  3. 反対側も3分の1たたむ。
  4. 巻きこみながら、閉じていく。(巻きこみを2回行ってもよい)
  5. 生地を前後に転がしながら、長さを出すと同時に締めていく。

 成形後、キャンバス地の布にとっていく、高さ、幅ともに人差し指一本分くらい余裕をとる。

ホイロ

 温度30度、湿度70%で70〜80分が目安になる。

 

 生地を軽く押してゆっくり戻るくらいがちょうどよい。

 

 ホイロが若いと、ボリュームが出ず焼き色が赤っぽくなる。
 ホイロがオーバーすると、焼き色が薄く風味も劣る。 

焼成

 上火240度、下火220度で30分が目安になる。
 スチームはカマ入れの前後に行う、オーブンによってスチームの加減は異なるがパン表面がぬれて少しツヤが出ている状態がちょうどよい。

 

 スチームを入れすぎると、つやが出すぎ重たいパンに仕上がる。
 少なすぎると、かさかさとした表面で、クープがちぎれたようになる。

まとめ

 フランスパンは、難しいパンのひとつである。
 しかし、一つ一つポイントを押さえるとそれほど難しくない。
 丁寧に作業を進めることで、より美味しいフランスパンを目指してほしい。

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

おすすめオンラインショップ2店舗ご案内

↓小分け販売のパイオニア↓

TOMIZ(富澤商店)オンラインショップ



↓かわいいラッピング、製菓・製パンのトータルコーディネイト↓

お菓子・パン作りの総合サイトcotta

 

合わせてお読みいただきたいページ
フランスパン|ストレート法の仕込み
ストレート法のフランスパンの仕込みについて解説していきます。
フランスパン(ストレート法)|レシピ
フランスパン(ストレート法)レシピのまとめです。
フランスパン(ポーリッシュ法)|仕込み〜
ポーリッシュ法によるフランスパンの製法について解説していきます。
フランスパン|パート・フェルメンテ法
パート・フェルメンテを使ったフランスパンの製法を解説していきます。
クープナイフの扱い方
クープナイフの扱い方のコツを解説していきます。
クープの開きについて
クープの開きについて考察していきます。
長時間発酵法のフランスパン
長時間発酵法(6時間発酵)のフランスパンの製法を解説します。
リュスティック
生地を捏ねずにパンチを繰り返すことで作っていくリュスティックの製法を解説していきます。