フランスパン|パート・フェルメンテ法

パート・フェルメンテを使ったフランスパンの製法解説

 パート・フェルメンテ法は、フロアータイムの短縮を目的としてレイモン・カルヴェル氏によって日本に紹介されたようである。
 フランスでのフロアータイムの短縮の動きがフランスパンの味の低下を招いたため、味とフロアータイムの短縮を両立させた製法である。
 このように書いていると、少しネガティブに感じるかもしれないが大きく捉えると中種法の変法ということもできる。
 中種と大きく違うところは、塩を含んでいるところである。また、中種に比べると吸水量が多くなるところも違いがある。

 

 もうひとつのメリットとして、本仕込みの時にパートフェルメンテをとっておくことで仕込みの手間を軽減できる。

 

 

フランスパン(パートフェルメンテ法)|レシピ

 

 フランス粉…100%
 塩…2%
 モルトエキス…0.3%
 インスタントドライイースト…0.7%
 水…68〜70%

 

 パートフェルメンテ…30%
※パート・フェルメンテ…前日のフランスパン生地をフロアータイム終了後、取り分け冷蔵庫で12〜18時間冷蔵したもの

 

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ミキシング

 スパイラルミキサーが適している。
 粉、水、モルトを入れ低速で1分半
 イーストを入れさらに30秒→オートリーズタイム15分
 塩、パートフェルメンテを入れ低速4分、必要に応じて高速30秒程度

フロアータイム

 30℃の環境で60分である。
 途中30分でパンチを入れる。

分割

 適宜

ベンチタイム

 概ね30分である。

成形

 適宜

ホイロ

 温度28℃湿度70%で70分を目安にする。

焼成

 上火240℃下火230℃で30分
 ガマ入れ前後にスチームを使用。
 使用するオーブンによってスチームは調整する。

 

まとめ

  アクセス解析などを見ていると、以外に検索されていたのが、パート・フェルメンテ法のフランスパンの製法である。
 時間短縮で大幅に工程を短くできるので、大いにチャレンジしてほしい。
 通常3時間のフロアータイムを1時間に短縮でき、上手く利用すれば大きな効果が期待できると思う。

 

 

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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