原価の3要素
一般にパン屋で原価というと、原材料にかかった金額を表す場合が多いように思います。
しかし、単純に材料費30%見たいなざっくりとした方針だけでは、戦略的な経営は目指すことができません。
たとえば、食パンは日用品であるため販売価格をさげる方針を考えたとする。しかしながら、原材料30%という考えでは行き詰ってしまいます。
では、どのように考えていけば良いのでしょうか。
原価には、製造に関する原価つまり製造原価と販売に関係する販売費(営業費)に分けることができます。
さらに、製造原価は、材料費、労務費、経費と三つに分けて考えます。
この材料費、労務費、経費を原価の3要素と言います。
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では、先ほどの食パンの例ではどうでしょう?
そうですね、材料費が50%でも労務費や経費および営業費を節約することで利益を確保していくことが可能かもしれません。
このような、考え方ができるとより柔軟な戦術が生まれてきます。
原価を知る上で、原価の分類は重要なポイントになります。
特にパン屋では、原価の3要素に重点をおいて考えていきましょう。
作業の効率化を図り、材料の無駄遣いを見直し、無駄な経費を節約することでほかの店との競争力をつけることができます。
よく考えてみると、良いパン職人は効率的な作業をし、材料を無駄なく使用し、無駄な経費を節約します。ここに一つの答えがあるのではないでしょうか。
良いパン職人は、利益を最大化できる職人であるということです。
あなたも原価計算を学びながら、より良いパン職人めざして歩んでいきましょう。
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