実際原価計算

実際原価計算の概要

実際原価計算の概要、手順を解説していきます。

実際原価計算のルール

 初めに、実際原価計算のルールについて解説していきます。

 ルール1|原価単位

 原価単位とは、簡単に言うと製品一個ということになります。
 たとえば、クロワッサン一個とか食パン一斤とかが、1単位になります。
 5個入れのバターロールは、1袋になります。

 

 ある製品は10個単位、またある製品は、1個単位と基準をずらしてはいけません。
 仮に10個単位を採用するのであれば、全商品10個単位にしてください。
 そうしなければ、正確な比較が難しくなってしまいます。

 

 明確に原価単位を決め例外を作らないでください。

 

 この原価単位が基礎単位になります。

 

 反対に、原価単位で集計された原価を単位原価と言います。

 

 

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ルール2|原価計算期間

 原価計算を行う期間になりますが、通常1カ月単位です。
 決算は、年に1度なのになぜ原価計算は、一か月なのでしょうか?

 

 それは、原価を取り巻く状況は常に変化しているからです。
 さまざまな社会状況に影響を受け、ものの値段も変化していきます。
 また、製造スタッフの変動もあるでしょう。
 このような変化に対応するため、比較的短い期間を設定します。
 こうすることで、気づいたら赤字だった、などということにならないようにします。

ルール3|集計手順

 次は、集計手順です。

 

 単位原価を求めるとき、一気に計算することは困難です。
 ですので、段階ごとに分けて計算していきます。

費目別原価計算

 一番最初に計算するのは、費目別原価計算になります。
 費目別とは、材用費、労務費、経費の原価の3要素に分けていくことです。

 

 3要素ごとに実際に発生した原価を集計していきます。

 

部門別原価計算

 費目別に分類した原価をさらに部門ごとに分けていきます。
 直接製造に関わる原価を製造部門にし、その他ので発生した原価を補助部門にします。
 小規模な会社の場合は、部門別原価計算は省略できます。

製品別原価計算

 最後が、製品別原価計算になります。
 費目別、部門別に分けた原価をさらに製品別に集計していきます。
 この集計した原価を製造製品数で割ると1製品あたりの原価が出ます。

 

 つまりこれが、単位原価になります。

文:佐藤 俊昭

 

 

 

 

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